愛知県警は7日、知人に売却したバイクを合鍵を使って取り返し、代金を騙し取っていたとして、16-17歳の少年5人を窃盗容疑で逮捕した。売却したバイク自体が盗難車だったこともわかっており、警察では余罪についても厳しく追及する方針だ。
愛知県警・非行集団対策課によると、窃盗容疑で逮捕されたのはいずれも名古屋市内に在住する16-17歳の少年5人。
この5人は2004年11月、メンバーの1人の知人である16歳の少年に「いらなくなったバイクを売ってやる」と持ちかけ、代金5万5000円をあらかじめ受領した上で、名古屋市昭和区内の路上で引き渡すと約束した。
しかし、売却を予定していたバイクは合鍵を作ってあり、いつでも取り返すことが可能な状態となっていたが、メンバーはこれを伏せたまま同年11月25日夜にバイクを少年に引き渡している。
売却直後、メンバー2人が「コンビニに行こう」とこの少年を誘い出し、バイクを置いて店に言っている間に合鍵を使って盗み出し、そのまま逃走していた。
少年が「買ったばかりのバイクが盗まれた」と被害届を提出し、その後の調べでバイクが盗難車だった疑いが強くなった。
売却を仲介したメンバーの少年を追及した結果、代金のみを騙し取ることを目的に合鍵を使って奪取していたことを自供したため、窃盗容疑で逮捕。その後に事件へ関与した他の4人も相次いで同容疑で逮捕されている。
売却したバイク本体はすぐに自分の手元に戻せることから、5人はこれを「ブーメラン」と称しており、警察では他にも余罪があるとみている。また、犯行が詐欺的ともいえることから、今後は詐欺容疑でも捜査を行うとしている。