年々増加する車上荒らしに悩むテキサス州議会は、車上荒らしについて殺人、強盗などに準じる「重罪」扱いをする、という法案を可決した。
車上荒らしに関しては軽罪扱いをする州が多いが、そのため「捕まってもすぐに釈放される」と重犯が多いため、今回の決断が下された。
刑罰も、これまでは最高で1年の郡留置所送りだったものが、最高2年の州刑務所送りとなる。
しかし、アメリカはどの州も刑務所がパンク状態。そのためこの法案に関しても、「州の財政を悪化させる」という根強い反対がある。
かつて車上荒らしは第3種重罪と見なされ、2年から10年の懲役の対象だった。しかし93年に刑務所の予算不足から、法律が見直され刑罰が軽減された、という経緯がある。
1年の刑でも充分だが問題は警察の取り締まりが充分に対応できていないこと、という意見もあり、ますます論議を呼びそうだ。
現在クルマの盗みに関して重罪扱いとなっているのは、カージャックのような強盗犯罪のみ。盗難など日常茶飯事のアメリカも、真剣に対策を考えざるを得ない時期にきているようだ。