交通トラブルで身代金要求、逃走防止で警官発砲

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19日未明、クルマの通行を巡る交通トラブルから21歳の男性が2人組の男に連れ去られ、車内に監禁された上、身代金を要求するという事件が起きた。

2人は追跡するパトカーに対して自らのクルマを体当たりさせるなど抵抗。警官が拳銃を発砲するなどして追い詰め、最終的には逮捕監禁と公務執行妨害の現行犯で逮捕している。

大阪府警・寝屋川署によると、事件が起きたのは19日の午前2時50分ごろ。寝屋川市仁和寺町付近の駐車場で、21歳の男性が2人組の男とクルマの通行を巡ってトラブルになった。

男性は2人組によって因縁をつけられ、男たちの乗っていたクルマへ強引に押し込められ、そのまま監禁された。

男たちは男性の知人女性に対して身代金として現金を要求。受け渡し場所として京阪寝屋川市駅付近の路上を指定してきた。女性は警察に通報。これを受けた警察が現場にパトカーを急行させていた。

警察官は駅近くにいた不審な男を発見。職務質問を実施しようとしたが、男はクルマに乗って逃走を開始した。

パトカーもただちに追跡を開始。クルマは門真市内で運転を誤って道路脇の電柱に衝突し、立ち往生した。パトカーはクルマの真後ろに停車して逃走を防止しようとしたが、男たちはクルマを強引にバックさせて体当たりを繰り返すなど抵抗した。

これを阻止しようと職務質問実施のためにパトカーから降りていた27歳の巡査長が拳銃1発を空中に向けて威嚇発砲した後、クルマの前部に向けてさらに2発を発砲、これを命中させた。

クルマはその後さらに逃走を続けたが、守口市梶町3丁目の路上で再び捕捉。クルマを捨てて逃げようとしていた2人の男を追い詰め、逮捕監禁と公務執行妨害の現行犯で逮捕した。2人の警官は男を取り押さえる際に殴られるなどしたために軽傷を負ったが、監禁された男性にケガはなかった。

逮捕されたのは53歳と36歳の男で、2人とも酒に酔った状態。警察の取り調べに対しては「知らない」、「覚えていない」などと繰り返しているという。警察では今後、飲酒運転や詳しい動機についても調べを進める方針だ。

《石田真一》

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