13日、兵庫県養父市内の国道で、ガス欠した軽自動車を押していた男女4人が後ろから走ってきたトラックにはねられる事故が起きた。この事故で18歳の男性2人が死亡、17歳と18歳の女性が軽傷を負っている。
トラックは現場から逃走していたが、同日夜までに56歳の男が業務上過失致死傷や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕されている。
兵庫県警・養父署によると、事故が起きたのは13日の午前0時45分ごろ。養父市上野付近の国道9号線で、ガス欠した軽自動車を後ろから押していた男女3人に対し、後ろから走ってきた大型トラックが追突した。
3人は相次いではねられ、車体後部からクルマを押していた18歳の男性1人が全身を強く打って即死。別の18歳男性が頭を強打して事故から8時間後に収容先の病院で死亡。助手席側からクルマを押していた17歳の女性が指の骨を折る重傷を、運転席でハンドル操作を行っていた18歳の女性が打撲などで軽傷を負っている。
4人はドライブをしていたが、現場付近でガス欠のために停止。3人が車外に出て、近くにある深夜営業のガソリンスタンドまでクルマを押している際中に事故に遭った。現場付近は見通しの良い直線道路だが、事故当時は吹雪で視界が著しく悪く、また路面は積雪した雪が凍ってシャーベット状になっていた。
警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始。事故直後に「ヘッドライトが壊れた大型トラックとすれ違った」という目撃証言が得られたことから、この証言者が覚えていたナンバープレートの情報を照会したところ、石川県内に在住する56歳の男が捜査線上に浮上。
同日夜から任意で事情を聞いていたところ、追突した容疑については大筋で認めたため、業務上過失致死傷や道交法違反容疑で逮捕した。
ただし、この男は人をはねたことについては認めておらず、警察では逃走の理由を含めて厳しく追及するとしている。