京都府警と島根県警の合同捜査本部は9日、中古車のデジタルメーターに記録された走行距離データを改ざんし、実際の走行距離よりも少なく表示させる細工をしていたとして、42歳の男ら3人を不正競争防止法違反と詐欺の容疑で逮捕した。
また、このメーターを装着したクルマを販売していた男2人を指名手配としている。
京都府警と島根県警の合同捜査本部によると、不正競争防止法違反(誤認惹起表示)と詐欺の疑いで逮捕されたのは、京都府井手町内に在住する42歳の男から3人。2人が同容疑で指名手配されている。
この5人は共謀し、指名手配中の中古車業者が持ち込んだクルマからメーター部分を取り外し、走行距離を記録した不揮発性メモリにパソコンを接続。中に収められたデータを改ざんしていた疑いがもたれている。
直接の逮捕容疑は2004年6月下旬から7月上旬に掛けての間に、走行距離が約11万5000kmだった中古車のメーターを約4万kmまで減らし、インターネットオークションを通じて島根県内に在住する45歳の男性に対し、実勢価格よりも大幅に高い110万円で売却したというもの。
主犯の男は自らオークションに参加。入札を繰り返して価格を吊り上げていた。
中古車業者は2003年から約300台のクルマをネットオークションに出品。今回逮捕された男はこのうちの約180台について「走行距離の改ざんを1台あたり1万円程度で請け負った」などと供述。容疑を大筋で認めている。
警察では現在も逃走を続ける中古車業者の行方を追っている。