警視庁は4日、盗んだ営業用のナンバープレートなどを使って個人タクシーを偽装し、違法なタクシー業を行っていたとして、東京都足立区内に在住する51歳の男を道路運送車両法違反などの容疑で逮捕した。
警視庁・千住署によると、道路運送車両法違反などの容疑で逮捕されたのは、足立区内に住む男。
この男は2004年秋ごろから自己所有の乗用車に料金メーターや、個人タクシーを表す“行灯”を設置。さらには約5年前に同区内の個人タクシーから盗まれていた営業ナンバーを付け、通常の個人タクシーとまったく変わらないスタイルで運行。客から運賃分を騙し取っていた。
改造されたクルマは外観的には個人タクシーの車両とまったく同じように見えるため、警察官もそれが不正な改造をなされたものとは気がつかなかったが、盗難プレートを装着していたため、Nシステムではその足取りが詳細に記録されていた。警察では車両の行動パターンを記録し、最終的に男の自宅を突き止めたとみられる。
取り調べに対し、この男は「3年ほど前に個人タクシーの免許を申請したが認可が得られず、改造することを思いついた。月に30−40万円程度の売り上げがあり、この仕事も好きなのでやめられなかった」などと話している。
車両には個人タクシー協会などに警察が配布しているステッカー類も貼り付けられており、警察では架装業者などに協力者がいる可能性も高いとみて、男を厳しく追及。これらの入手先についても調べる方針だ。