11月29日、大阪府大阪市東淀川区内で、窃盗事件の容疑者の身柄確保をしようとした兵庫県警の警察官が、確保した男の仲間とみられる者が運転するクルマに足をひかれるという事件が起きた。仲間とみられる男はそのまま逃走している。
大阪府警・東淀川署、兵庫県警・機動捜査隊によると、事件が起きたのは11月29日の午前10時5分ごろ。
兵庫県警の機動捜査隊に所属する44歳の警部補など4人が、兵庫県内で発生した窃盗事件の容疑者とみられる男を逮捕するため、大阪市東淀川区小松3丁目付近で、この男が使用している軽自動車の周辺でいわゆる「張り込み」を行っていた。
午前10時ごろ、この男がクルマに近寄ろうとしたところを、警部補らが職務質問を行うために歩み寄ったが、男は異変に気づき、そのまま走って逃走した。警部補はこれを追いかけ、数十メートル先で男の身柄を確保。路上で押さえ込んで確保しようとした。
ところがこれに対してワゴン車が接近。運転していた30歳代前半とみられる男が顔を出し、路上で確保している警部補に「離さないとひくぞ」と脅した。
警部補はこれを無視し、他の警官が来るまで男を確保していたが、クルマは警部補の足先をタイヤで踏むようにした。
警部補は痛みを感じつつも男を確保。クルマは別の警察官が近づくのをミラー越しに確認したのか、そのまま逃走している。警部補は軽傷を負った。
東淀川署では公務執行妨害とひき逃げの両面から捜査を開始するとともに、逃げたクルマの行方を追っている。なお、身柄を確保した男については窃盗容疑で逮捕されている。