7年間逃亡…無免許・酒気帯び運転男に懲役

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道路交通法違反(無免許、酒気帯び運転)の罪で起訴されながら、1997年5月に予定されていた初公判の直前に逃走し、そのまま約7年間に渡って所在不明となっていた男の判決公判が10日、福岡地裁で開かれた。

裁判所は被告の男に対し、懲役4カ月の実刑判決を言い渡している。

この男は1996年10月1日の未明、福岡県福岡市南区内で無免許の上、酒気帯び状態でクルマを運転しているところを発見されて検挙。1997年3月にに在宅のまま起訴された。

初公判は同年5月に決められていたが、男は直前に失踪。以後、その行方はまったくわからなくなった。

福岡地裁は福岡地検に対して所在調査を依頼していたが、今年8月にこの男が須恵町に住民票の登録申請をしていたことが判明。9月15日に福岡地裁が刑事訴訟法に基づく拘引状を発付した上で男の身柄を拘束。福岡拘置所に勾留し、裁判手続きが再開されることが決まっていた。 

男は1995年8月にも無免許で酒気帯び運転して検挙されており、この際には懲役6カ月(執行猶予3年)の有罪判決を受けていた。1996年10月の摘発時には執行猶予期間中であり、この件で実刑判決を受けることは間違いなかったため、これを嫌って逃走していた。

以後は福岡県内の建築現場を転々としていたが、体調を崩したために健康保険証が必要となり、発覚することを承知で転入届を出していたという。

10日に行われた判決公判で、福岡地裁の林田宗一裁判官は「無免許、酒気帯び運転で摘発され、その執行猶予期間中に再び同じ行為を繰り返し、実刑を恐れて7年間も逃走していた被告の刑事責任を軽視することはできない」と指摘。被告の男に対して懲役4カ月の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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