11日、大阪府堺市内で、速度超過状態で走行するクルマを発見し、停止を命じようとした警察官がこのクルマにはねられ、軽傷を負う事件が起きた。
警察ではクルマを運転していた52歳の男を殺人未遂容疑で。クルマを所有していた39歳の女を犯人隠避容疑で逮捕している。
大阪府警・堺東署によると、事件が起きたのは11日の午前9時20分ごろ。同署の交通課が堺市土師町5丁目付近で交通検問を実施していたところ、速度超過状態で進行するクルマを発見した。
このクルマに対し、41歳の巡査長が停止命令を出したところ、クルマは再加速して巡査長に向けて突進。巡査長は身の危険を感じてこれを避けようとしたが、腕などが車体に接触。全治3週間程度の軽傷を負った。
クルマはそのまま逃走しているが、警察官の方に向かって再加速するなどの行為を「故意に行った」と判断。通常のひき逃げではなく、殺人未遂事件として捜査を開始。
クルマは約1.5km離れた場所に乗り捨てられているのが発見されたが、事故発生から約30分後に大阪府警・高石署にクルマを所有者から「盗まれた」と届け出が行われていたことが判明している。
しかし、届け出の内容に不審な点があることから、所有する39歳の女を追及したところ、「交際中の男から頼まれた」と、事故の隠蔽を目的に虚偽の盗難届を出したことを自供。女を犯人隠避容疑で逮捕するとともに、事件から4時間後に出頭してきた52歳の男を殺人未遂容疑で逮捕した。
男は無免許状態で、「無免許の発覚を防ぐ目的で検問突破を試みた」とも話しており、警察では道路交通法違反容疑での調べも進める方針だ。