兵庫県警は20日、レッカー移動されたクルマが保管されている有料駐車場から自分のクルマを無断で持ち出したとして、54歳の男を窃盗容疑で逮捕した。
保管場所となっている駐車場は一般の利用もできるようになっており、「駐車券を無くした」と偽って出場したらしい。
兵庫県警・生田署によると、レッカー移動されたクルマを自らの手で奪還したとして、窃盗容疑で逮捕されたのは、神戸市東灘区内に住む男。
この男は19日の午後、レッカー移動されたクルマが保管されている神戸市中央区内の市営有料駐車場に向かい、自分の持っているキーでエンジンを始動。出口で「駐車券を紛失してしまった」と係員を呼び、駐車券を紛失した際の規定額を支払ってクルマを持ち出し、そのまま逃走した疑いが持たれている。
駐車違反を行ったことでレッカー移動の対象となったクルマは、神戸市内の複数の駐車場で一時保管されるが、違反を行った場所によって収容される駐車場がだいたい決まっているのが現状だ。
複数回の違反を繰り返している者には保管場所が事前に知られてしまっていることがあり、今回のように一般利用も兼ねている場所では以前にも同様の手口で持ち出されてしまったケースがあるという。
警察では車輪止めなども併用して持ち出しを防ぐことも検討しているが、予算との兼ね合いもあり、導入が円滑には進まないと判断しているようだ。