愛媛県警は15日、偽造した1000円札を使い、高速道路の通行料金支払いに利用したとして、大阪府内に住む男を偽造通貨行使容疑で逮捕した。徳島県内の高速道路料金所で発見された偽札使用についても容疑を大筋で認めているという。
愛媛県警・新居浜署によると、偽造された1000円札が使われたのは14日早朝。同日の午前7時ごろ、松山自動車道・新居浜インターチェンジ(IC)の料金収受員から警察に対して「偽札らしいもので通行料金の支払いが行われた」と届け出があった。
料金所からは同時に使用された3枚の偽1000円札が発見され、徳島ICからの通行料金支払いに利用されたものとわかった。
収受員は受け取った段階で手触りがおかしいことに気づき、支払った男に問い質そうとしたが、男はクルマを急発進させて姿を消したという。
後の調べで徳島県鳴門市内にある神戸淡路鳴門自動車道・鳴門ICでも同様の偽1000円札が5枚発見されていることがわかり、進行経路からも同一犯による犯行と断定。
料金所で記録していたナンバープレートのデータや、収受員の目撃情報などを参考に捜査を開始した。
その結果、該当のナンバープレートを持つクルマは大阪府堺市内に住む39歳の男が所有し、この男の実家が新居浜市内にあることが判明した。同署は新居浜市内の実家近くで男のクルマを発見。任意同行を求めて事情聴取を行っていたが、犯行を大筋で認めたため、15日に逮捕している。
男は警察の取り調べに対して「どうしても帰省したかったが、カネが無いのでパソコンで作ってみた。案外うまくいったので使ってみた」と供述。徳島で発見された偽札についても「自分が使ったものだと思う」と、容疑を大筋で認めているという。