被害総額10億円超…路上駐車をねらう窃盗団

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京都府警は28日、路上駐車されたクルマをターゲットとして盗みを重ねていたとして、46歳の男を筆頭とする自動車窃盗グループのメンバー11人を窃盗容疑で逮捕した。

近畿圏を中心とした2府6県で犯行を重ねたとみられ、被害総額は10億円を突破しているようだ。

京都府警・捜査3課によると、窃盗容疑で逮捕されたのは、京都市内に住む46歳の男など11人。

この窃盗グループは、別の盗品等有償譲受容疑で逮捕・起訴されたスリランカ人の男から発注を受ける形で、京都や大阪などの近畿圏2府6県で路上駐車された高級車を中心に盗みを重ね、この男に対して盗んだクルマを安価で売却していた。

盗難したクルマを譲り受けていた男は、自らが経営する自動車解体工場で部品レベルまで分解した上で、スリランカやジャマイカなどの発展途上国に対し、エンジンやトランスミッション、シャシーなどを正規の中古部品として輸出していたとみられる。

路上駐車したクルマが短時間で忽然と姿を消すという特異性から、警察では同様の事件が頻発した2002年5月ごろから本格的な捜査を開始。買い手側だったスリランカ人の男が逮捕されたことで、この男に盗難したクルマを売却していたグループの存在が浮上したものの、検挙には至らず、その後もグループによる犯行が続いた。

今回摘発された11人はこれまでに約900件の犯行を自供しているが、このうち約760件(被害総額約9億6000万円)については裏付けが取れたという。

警察では残る140件あまりについても引き続き裏付け捜査を進めるとともに、男たちを厳しく追及し、事件の全容解明に当たりたいとしている。

《石田真一》

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