22日に、東証マザーズに新規上場した中古車輸出業のアガスタが、24日付けの英『サンデータイムズ』紙に登場した。同社を創業した松崎みさ社長を、日本の新世代起業家のリーダーと紹介している。
6年前に当時24歳だった同社長が、300万円の資本金で設立した同社は日本の中古車を海外に輸出することで急成長を遂げてきた。
日本では、購入後7年または走行距離が8万kmを超えたクルマは下取りに出され、そのまま廃車となるとも多い。その一方、海外での日本車のブランドイメージは高く、中古車でも購入を希望するユーザーは多い。2003年だけでも70万台の中古車が輸出されたという。
この点に目をつけた同社は、日本国内3000の中古車業者とアジア、ヨーロッパ、オセアニアの16カ国、計300の中古車業者を結ぶことで業績を伸ばしてきた。2004年6月期の売上げは45億円、経常利益は1億6400万円を見込んでいる。
同社長は、父親が商社マンだったことから、小さい頃から世界各地を転々としてきた。また、父親から、大企業ではなく中小企業に入れ、と教育されてきたことも、起業家をめざすようになった理由のひとつにあげている。
同紙は、同社の平均年齢が24歳と若いことを指摘して、大学を卒業したばかりの若い人たちが大企業での安定ではなく、新しい企業での冒険をめざすようになるトレンドを生み出す可能性がある、と指摘している。