交通事故担当の管理職が飲酒運転、当て逃げ

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兵庫県警は23日、帰宅途中に飲酒運転が原因とみられる接触事故を起こし、警察に通報することなく逃走していた須磨署に勤務する警部補を道路交通法違反の容疑で逮捕した。この警部補は同署で事故捜査係の係長職にあるという。

兵庫県警・高速隊によると、事故は22日の午後6時45分ごろに発生している。神戸市須磨区西須磨付近の第二神明道路下り線・須磨ランプ付近で、運転を誤って路肩に乗り上げた軽自動車がバックしようとした際、後方で停車していた大型トラックに接触した。

軽自動車を運転していた男は、一度はクルマを降りて大型トラックの運転手と話をする素振りを見せたが、隙を見て現場から逃走。そのまま姿を消していた。

しかし、トラックの運転手がナンバーを覚えていたことから警察が車種を割り出し、事故を起こした軽自動車の所有者は、須磨署・交通二課に所属し、事故捜査係で係長職にある52歳の警部補であることが判明した。

同隊は事故から2時間後に、自宅近くで警部補を発見。事故の詳細を聞くために任意同行を求めた。その際、隊員の1人が警部補が酒臭いことに気づき、アルコール検知を実施したところ、呼気1リットルあたり0.15ミリグラムという酒気帯び相当量のアルコールを検出。警部補自身も「帰宅途中に缶ビールを買って飲んだ」と、飲酒運転の事実を大筋で認めた。

警察では警部補の容疑について検討してきたが、飲酒運転が原因で事故を起こしたものとほぼ断定。23日午前に警部補を道交法違反容疑(ひき逃げ、事故不申告)で逮捕した。

交通事故捜査を扱っている部署の管理職が関与した事故だけに関係者のショックも大きく、県警の監察官室では「捜査の推移を見守り、結果によっては厳正に処罰したい」とコメントしている。

《石田真一》

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