首都高速道路公団は22日、東京線と神奈川線で使用されている普通車と大型車の回数券について、23日からデザインを変更することを明らかにした。これまで使用されてきた回数券は2002年に偽造防止を理由にデザインが変更されたが、今回のデザイン変更理由も「偽造防止」となっている。
これは首都高速道路公団が明らかにしたもの。新デザインの回数券が導入されるのは東京線、神奈川線ともに100枚つづりの「100回券」と呼ばれるタイプ。普通車用と大型車用の2種が用意され、いずれも割引率は約18%となっている。
首都高速の回数券については精巧な偽造券が出回り始めたため、2002年1月30日以降に発売された分からは、紙に細かい繊維を埋め込み、ブラックライトを照らすことで反射するという偽造防止対策を盛り込んだ新デザイン券を導入している。
ところがこのタイプも2003年5月には初めて偽造券が確認され、これまでに約14万枚が料金所などで回収されている。時を追うごとに発見枚数も増加しているため、今回の新デザイン券の導入が決まった。
新デザイン券でも偽造防止対策は導入されているが、どのような対策を施したかなどの詳細については明らかにされていない。これは偽造防止対策の一環でもあると推測される。
同公団ではETCが普及してきたことから、2004年度中には100回券を廃止する方向で検討しているが、割引率などの問題から回数券の使用を続ける法人も多い。今後は新たな割引プランを導入するなどして、ETCへの誘導を図りたいとしている。
旧型デザイン券については当面の間、新タイプとの併用を認めるが、これまでよりも早い段階で新デザイン券などの交換を行ってもらい、旧型デサイン券を一掃する方針のようだ。