三菱ふそうトラック・バスの新たな欠陥公表は、三菱グループらの協力で再建策をまとめている三菱自動車工業の行方にも影響を与えそうだ。
プロ相手のトラックと違い、乗用車はブランドイメージ低下による販売減の影響が出やすい。しかも、そもそも2000年にリコール隠しで逮捕者が出たにもかかわらず、当時の三菱自がリコール隠しを続けていたことになり、「ふそうの件は別会社」という言い訳も通用しない。
また、ふそうの親会社であるダイムラークラスラーにとっても、不祥事の続く三菱ふそうトラック・バスへの投資に株主らから疑問の声が出ることが予想される。
ポート社長は「ここ数日間の展開を、ダイムラークライスラーを含むずべての株主に連絡している。ダイムラー社は、我々が過去の問題を精算している、ということをサポートしてくれている」としているが、“過去の清算”も、その規模によっては市場や株主から“三くだり半”を突きつけられかねない。