神奈川県警は10日、無免許運転で人身事故を起こしたものの、罰金50万円の支払いを理由無く拒否し、収監命令の出ていた56歳の男が、身柄拘束のために自宅を訪れた警察官の目前でクルマを無免許運転したとして、道路交通法違反(無免許運転)の現行犯で逮捕した。警察では「あまりにも悪質」として、男を厳しく取り調べる方針だ。
神奈川県警・多摩署によると、今回逮捕された男は違反累積によって約7年前に免許取り消しとなり、以後これを取り直すことなく無免許でクルマの運転を続けていた。
昨年2月には無免許運転中に人身事故も起こし、50万円の罰金支払いを命令されていたが、男は理由無くこれを拒否。再三の請求に対しても支払う姿勢を見せないため、身柄を拘束するための収監状が交付されていた。
警察は10日午前9時に川崎市多摩区内にある男の自宅を訪問し、身柄を拘束する予定だったが、自宅付近で張り込みを行う警察官の目前を同日の午前8時40分ごろ、男が運転するクルマが通過。複数の警察官が無免許運転を現認し、現行犯逮捕した。
男は取り調べに対して「仕事のためにクルマを使わざるをえなかった」と供述。長年の無免許運転について反省する様子は見られないという。