神奈川県警は20日、先月20日に神奈川県横浜市内の東名高速で居眠り運転を原因とした多重衝突事故を起こして5人を死傷させ、自らも重傷を負っていた36歳の男の症状が回復したことを受け、同日までに業務上過失致死傷容疑で逮捕した。
神奈川県警・高速隊の調べによると、問題の事故は3月20日未明に発生している。同日の午前1時20分ごろ、横浜市青葉区荏田西1丁目付近の東名高速上り線で、36歳の男が運転する大型トラックが、工事によって発生した渋滞の車列最後部にいた乗用車に衝突。この乗用車が前に押し出され、7台が関係する多重衝突事故に発展した。
この事故によって一番最初に衝突された乗用車を運転していた44歳の男性や、前方にいた別のトラックの運転手など合せて3人が死亡、2人が重傷を負った。追突したトラックを運転していた男も全身打撲の重傷を負い、事故直後から入院していた。
当時、事故現場付近では中央分離帯側の2車線を閉鎖する形で道路の補修工事が行われており、使える車線が外側の第1車線しかなかった。トラックは減速しないまま、渋滞最後部に突っ込んでおり、居眠り運転をしていたとみられている。
男は自動車部品を運搬して愛知県豊川市内から走ってきたとされており、警察では過労運転の可能性も視野に入れながら捜査を続けていく方針だ。