コンビニ強盗未遂犯、タクシー強盗殺人にも関与か

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岐阜県警は28日、岐阜市内のコンビニエンスストアで店員を包丁で脅し、現金を奪い取ろうとしたして強盗未遂容疑で逮捕された52歳の男が、今月16日に同市内で発生したタクシー運転手殺害事件にも関与していた可能性があることを明らかにした。

警察ではコンビニでの現金強奪に失敗した男がタクシー強盗を行い、この際に抵抗した運転手を刺殺したものとみて、さらに調べを進めている。

タクシー運転手の殺害事件は今月16日に発生している。同日の午後7時55分ごろ、岐阜市福富町田付近の市道に停車していたタクシーの車内で54歳の男性運転手が刃物で刺され、血を流して倒れているのを通行人の女性が発見した。運転手はすぐに病院へ収容されたが、出血多量などが原因で間もなく死亡した。

売上金の入ったバッグが車内から紛失しており、警察では現金強奪の際に運転手を刺殺した強盗殺人の疑いがあるとして捜査を開始。その後の調べで、問題のタクシーは岐阜市柳ケ瀬付近で客を乗せ、途中どこにも寄らずに現場へ向かっていたことがわかった。

また、タクシー運転手が殺害された現場から南東に約300m離れた場所にある側溝からは血の付いた包丁が発見されており、警察ではこれを凶器と断定している。

岐阜県警では県警・捜査一課が中心となり、現場付近での聞き込み捜査を行ってきたが、その一方でもうひとつの事件が関わることとなった。

これはタクシー運転手が殺害されたのと同日の午後2時40分ごろ、岐阜市三田洞のコンビニエンスストアに客を装った男が包丁を持って侵入したという事件。レジにいた24歳の女性店員に男が「カネを出せ」と包丁を突きつけたものの、店員が大声を上げて騒いだため、男は何も取らずに逃走した。

警察では店の防犯カメラを分析し、その映像記録から近くに住む52歳の男を強盗未遂容疑で逮捕し、調べを進めていたところ、男が「コンビニでカネが奪えなかったから、タクシー運転手を刺した」との供述を始めた。

男はバスでタクシーに乗車した岐阜市柳ケ瀬に向かったこと。刺殺現場付近で自転車を盗み、それを使って再び逃走していたことなどを自供。男の家の近くからは自転車が発見され、これが岐阜市福富町田付近の民家から盗まれたこともわかった。

警察ではこの男がタクシー運転手殺害に関与したことはほぼ間違いないとみており、今後も余罪追及に全力を挙げる方針だ。

《石田真一》

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