容疑者が入れ替わり…誤認逮捕

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愛媛県警は23日、今年2月に宇和島市内で発生した暴行・拉致監禁事件を巡り、実際には容疑に関与していなかった17歳の少年を誤認逮捕するという不祥事が起きていたことを明らかにした。別の容疑者が逮捕されたことで少年は4日後に釈放されている。

愛媛県警・宇和島署によると、誤認逮捕の元となった事件は2月16日に発生している。同日の午後6時50分ごろ、宇和島市中央町付近で22歳の大学生が竹刀を持った少年2人に襲撃され、クルマに監禁されるという事件が起きた。

この様子を目撃した通行人が警察に通報。警察では逮捕監禁事件として捜査を開始した。目撃者がクルマのナンバーや特徴を覚えていたこともあり、緊急配備を進めた結果、約2時間後の午後9時ごろに広美町内で行われていた検問所で容疑車両を発見。

クルマを運転していた19歳の少年と逮捕監禁と暴力行為等処罰に関する法律の違反(愛媛県条例)で現行犯逮捕、同乗していた17歳の弟は警察への任意同行を求めた上で事情聴取を行った結果、容疑を認めたために同容疑で逮捕した。

しかし、保護された被害者が「兄には殴られたが、もう1人には見覚えがない」と供述。弟を追及したところ、逃走途中で別の人物と入れ替わったことを認めた。弟は事件から4日後の2月20日に釈放。兄の供述に基づいて別の17歳少年が21日に逮捕されている。

警察では「被害者は容疑者が途中で入れ替わったことに気づいておらず、保護直後には2人とも容疑者と供述していたこともあり、誤認してしまった。誤認逮捕されていた少年も取り調べは素直に応じ、容疑を大筋で認めるなどしており、このために別人とは気がつかなかった」と説明している。

弟は今回の逮捕監禁事件の容疑者として逮捕は免れることになったが、途中で入れ替わったことについては供述を行っておらず、新たに逮捕した少年の身代わりになろうとしていたことも確認できるとして、今後は犯人隠避容疑で取り調べが行われる予定だ。

《石田真一》

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