22日未明、奈良県天理市内の国道25号線(通称:名阪国道)で、本線上で横転したトラックに気づくことが遅れた後続車が次々と衝突。3台が関係する多重衝突事故に発展した。この事故で横転したトラックの4人が死傷している。
奈良県警・高速隊の調べによると、事故が起きたのは22日の午前5時45分ごろだという。天理市福住町付近の国道25号線を名古屋方面に向けて走行していた普通トラックが本線上で横転、走行車線を完全に塞ぐ形となった。
これに気づくのが遅れた後続の大型トレーラーが、横転していたトラックに激突。さらに別のトラックが追突し、結果として3台が関係する多重衝突事故に発展した。
この事故で横転したトラックに乗っていた4人のうち、後部座席に座っていた68歳の男性がトレーラーの衝突によって頭を強打、収容先の病院で死亡したほか、運転者を含む3人が重軽傷を負っている。
現場は比較的見通しの良い直線区間。横転したトラックは追越車線側を走行していたが、前方を走る乗用車が急減速したため、これを回避しようと走行車線側へ急ハンドルを切った結果として横転した。
後続のトレーラーの車間はかなり開いていたが、運転していた29歳の男は前方の様子に気づくのが何らかの原因で遅れたらしい。
警察ではトレーラー側の前方不注意が事故を拡大させたとして、この男を業務上過失致死傷容疑で逮捕している。