ダンプトラックのタイヤ脱落…江差の事故と同一メーカー

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17日午前、北海道函館市内の市道を走行していた11トン積みの大型ダンプから左後輪のタイヤ2本が突然脱落した。

脱落したタイヤは滑走し、1本が道路左側の電柱に、もう1本は対向車線側にある駐車場に飛び込み、車両2台を直撃した。幸いにも巻き添えによる負傷者はいなかった。

タイヤを固定するボルト8本がすべて破断しており、警察では運転していた58歳の男性から事情を聞いている。

北海道警・函館中央署の調べによると、事故が起きたのは17日の午前9時20分ごろ。函館市中道1丁目付近の市道を走行していた大型ダンプトラックの左後輪(ダブルタイヤ構造)が脱落した。

タイヤはトラックを追いかけるように路上を滑走し、外側部分が道路左側の電柱に衝突。内側部分は対向車線を横切り、道路右側にある病院の駐車場に置かれていた軽自動車2台の側面部分を直撃した。

重さ100kg近いタイヤの直撃を受けた軽自動車は側面部分が大破しているが、クルマは無人で負傷者はいなかった。

警察ではダンプトラックを運転していた58歳の男性から事情を聞いているが、この男性は警察の調べに対し、「突然ガクガクとした異常な振動を感じて止まった。運転席から降りた自分に対し、後続車のドライバーからタイヤが脱落した事実を聞かされ、腰が抜けるほど驚いた」と供述しているという。

脱落したタイヤのうち、外側部分のホイールには、ハブに固定するためのボルト8本すべてが取り付けられていたが、すべてが破断していた。しかも、このダンプトラックは事故当時には建設廃材を満載した過積載の状態にあり、タイヤにはかなりの負担が掛かっていたものと推測されている。

事故を起こしたダンプトラックは1988年に初年度登録されており、最後の車検は昨年12月だった。先月18日に江差町内で同様のタイヤ脱落事故を起こしたダンプトラックとは積載総トン数が異なるものの、同じ日野製だった。

警察では整備不良の疑いや、過積載を繰り返したことで想定以上の負荷が掛かっていた可能性も高いとして、引き続き運転していた男性から事情を聞き、どのような状態で破損したのかを調べる方針だ。

《石田真一》

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