後続への告知を怠たり事故誘発

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単独事故を起こしたことで故障し、身動きの取れなくなったクルマを本線上に停止させたものの、後続車に対しての告知義務を怠ったことで結果的に10人が死傷する交通事故を起こす原因になったとして、静岡県警は21日までに28歳の男を業務上過失致死傷容疑で書類送検した。

静岡県警・高速隊の調べによると、問題の交通事故は昨年10月19日の未明に発生している。同日の午前4時25分ごろ、掛川市上張付近の東名高速下り線で、10人の乗ったワゴン車が追越車線上で停止していた普通トラックに激突した。

この事故でワゴン車の車体は大破し、3人が車外放出されて即死。2人は現場での救出作業中に死亡した。残る5人が病院に収容されたが、病院でさらに2人が死亡している。単独事故としては昨年1年間で最悪の死亡者数となっており、警察では事故の原因を詳しく調べていた。

その結果、このワゴン車が追突した普通トラックは、事故の10分ほど前に漫然運転が原因と考えられる中央分離帯への接触事故を起こしており、これが原因で車軸などが破損し、身動きが取れなくなっていたことがわかった。

運転していた28歳の男は警察への通報を行ったが、トラックには三角表示板は搭載されておらず、発炎筒も湿気ていて使えなかった。この間、現場を通過したトラック運転手が「危ないからこれを使え」と発炎筒を男に渡したが、使い方がわからずに戸惑っているうちにワゴン車が衝突してしまったことがわかった。

警察では事故直前に現場を通りがかったトラック運転手などから当時の状況を聞いていたが、実際に数人の運転手から「トラックが停止していることには直前まで気づかず、慌てて回避した」という供述を得られた。ま

た、他の運転手も「三角表示板や発炎筒を適切に使用していれば事故は起こらなかったと思う」と供述しており、男が後続車への告知義務を怠ったことが事故原因になったと断定。業務上過失致死傷容疑での書類送検を決めた。

また、これに合わせ、ワゴン車を運転していた26歳の男性についても被疑者死亡のまま同容疑で送検するとしている。
《石田真一》

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