暴走族が犯罪で稼いだ1500万円、暴力団に?

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埼玉県警は10日、暴力団へ支払う上納金を稼ぎ出すため、埼玉県内で車上荒らしやひったくり、自動車盗難などを繰り返していた暴走族グループの少年6人と、このグループを指揮していたとみられる25歳の男を窃盗容疑で逮捕した。

これまでに57件の犯行が確認されており、被害総額は1500万円を超えているという。

埼玉県警・少年課、同・深谷署の調べによると、窃盗の容疑で逮捕されたのは15歳から19歳の少年6人と、この少年らを指揮していた25歳の男。

少年らは埼玉県北部から群馬県南部のエリアを拠点とする暴走族グループのメンバー。他グループとのトラブルが生じた際、25歳の男に仲裁を依頼。この男はトラブルを解決したが、その際に「知り合いの暴力団にも動いてもらった。上納金として300万円が必要だ」などと現金を要求した。

少年らは当初難色を示していたが、男が「払わないと大変なことになる」と脅し、さらには「カネになることは何でもやって自分たちで稼ぐしかないだろう」と、自動車盗難や車上荒らし、ひったくりなどを行わせていた。

判明している被害件数は57件、被害総額は1500万円を超えているとみられるが、その大半が男を通して暴力団に流れていたとみられる。

また、この男は「度胸試しだ。交番を襲撃してこい」と指示。これを受けた少年らが今年8月下旬、深谷署管内にある無人の交番を襲撃。窓ガラスを破壊するなどして、100万円相当の損害を与えた疑いももたれている。

取り調べに対し、男は「自分も暴力団員から現金を要求されていた」などと供述しており、警察では男の背後関係を調べるとともに、盗んだクルマなどがどのようなルートで転売されていたのかについても調べる方針だ。

《石田真一》

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