北海道警は6日、交際中の女性が起こした重傷ひき逃げ事件について、「自分がやった」と自首してきた20歳の男を犯人隠避の疑いで逮捕するとともに、実際にこの事故を起こした19歳の女性を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。
北海道警・釧路署の調べによると、問題の重傷ひき逃げ事故は10月25日の午後8時ごろ発生している。釧路市住吉1丁目付近の市道を歩いて横断しようとしていた69歳の男性が、減速しないまま進行してきたクルマにはねられた。
クルマはそのまま現場から逃走。男性は異音に気づいた通行人などの通報によってすぐに病院へ収容されたが、骨盤骨折などの重傷を負った。
翌26日、釧路署に20歳の男が「自分がひき逃げ事故を起こした」と出頭してきたため、業務上過失傷害と道交法違反容疑で緊急逮捕した。取り調べの際、この男は「交際中の女性のクルマを運転してた際に事故を起こした。気が動転して逃げてしまった」などと供述したが、供述の際に出てきた現場の状況に食い違いが生じていることがわかった。
捜査員がその点を追及したところ、男は交際中の女性をかばうため、自らが犯人として出頭してきたことを自供したという。
真犯人だった19歳の女性は改めて逮捕されたが、警察の調べに対しては「身代わりが重大な犯罪とは思わなかった。とにかく怖くて逃げてしまった」などと供述しているようだ。