富山県警は8日、夜行高速バスの車内で隣席に座っていた女性の体を触るなど、わいせつ行為を行ったとして24歳の男を強制わいせつ容疑で7日までに逮捕したことを明らかにした。男は容疑を大筋で認めているという。
富山県警・井波署の調べによると、事件が起きたのは今年7月13日の未明だという。東京・池袋発氷見行きの夜行高速バスで、20歳の女性が仮眠していたところ、隣の席に座っていた若い男が体を触りつづけていることに気がついた。
女性は肘で男の腕をはねのけるなどして拒否したが、男はそれにも関わらず、その後3時間あまりに渡って抱きついたり、胸を触るなどの行為を繰り返した。女性は声を上げると何をされるかわからないという恐怖から黙り続けていたという。
女性は家族の勧めもあり、今年9月に富山県警へ対して被害届を提出。県警では運行しているバス会社から乗客名簿の提出を受け、女性に隣に座っていたのかが誰なのかという特定作業を進めた。
その結果、座席予約に使用した電話番号などから高岡市内に住む24歳の男が捜査線上へ浮上。犯行に関与した可能性が高いとして任意で取り調べを続けていた。
男は当初、わいせつ行為を行った容疑を否認しており、警察に対しては「別の座席に座っていた」などと証言していたが、他の乗客からの聴取も進めて男が女性の隣に座っていたことを最終的に確認。
男も言い逃れに不可解な点などが現れたため、取り調べを担当した警察官がさらに追及したところ、容疑を大筋で認める証言を行ったため、7日に逮捕したという。
男はレーサーになるための修行と称し、高速バスを使って月に1回のペースで上京していた。このため、今回以外にも余罪がある可能性も捨てきれないとして、男をさらに追及していく方針だ。