多重衝突はバレにくい---詐欺グループ摘発

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神奈川県警は24日、偽装の玉突き事故を繰り返し、約5000万円の保険金を損保会社から騙し取っていたとして、30歳の男をリーダーとする保険金詐欺グループのメンバー31人を詐欺容疑で逮捕した。

犯行の度にメンバーを入れ替えていたとされており、警察では今回逮捕したメンバーを追及し、逃走している別のメンバーの追跡も進めていく方針。

神奈川県警・交通指導課、同・神奈川署によると、今回逮捕されたのは横浜市内に住む自称中古車販売業の30歳の男を筆頭とする保険金詐欺グループ。

調べによるとこのグループは2000年10月ごろから保険金詐欺を目的としたクルマ3〜4台の多重衝突を故意に起こしていた。警察が把握しているだけで少なくとも十数回の事故を起こし、損保会社に請求して騙し取った保険金は5000万円を超えているという。

事故の度にメンバーを入れ替えており、しかも事故の過失割合が複雑になりやすい多重衝突事故を起こすことがひとつの特徴だった。事故のパターンは微妙に変えており、最後尾のクルマが突っ込んでくるというだけではなく、最前のクルマが急ブレーキを踏んだなど、疑われにくいシチュエーションをいくつも用意していた。

また、加害者側となるメンバーは一時的に警察の拘束を受けるため、参加メンバーから予め現金を徴収し、口止め料と慰労料を兼ねたものを手渡していたという。

メンバーが毎回入れ替わっているため、今回の摘発から漏れている者も数多いとみられることから、警察では今回逮捕されたメンバーを厳しく追及し、現在捕まっていない者の摘発も急ぐとしている。

《石田真一》

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