6日、アストンマーチンは新型スポーツカー『DB9』の概要を発表した。DB9は歴代アストンマーチンの中で最も大きな成功を収めた『DB7』の後継車として、また『V12バンキッシュ』の弟分として2004年春から販売開始の予定だ。
フレームはバンキッシュ同様アルミ部材を接着して組み立てたもの。エンジンは最高出力450bhpを発揮する自社製6リットルV型12気筒。車両総重量は1710kgで、V12エンジンを搭載し、高級車として少なくない装備を備えた2+2スポーツカーとしては軽量。0-100km/h加速をわずか4.9秒(MT)、最高速度は300km/hに達する。
トランスミッションは、パドルシフト操作も可能な6速「タッチトロニック2」ATが標準設定、04年後半には6MTも追加されるという。ギアボックスをリアに配置、さらにフロントミッド・エンジン・レイアウトを採用したことで、前後50対50の重量配分を持つ。
アストンマーチンCEO、ドクター・ベツは「DB9はスポーツカーとして開発されているが、GTレベルの快適性と長距離走行性能も兼ね備えている。ハンドルを握ることを愛するドライバーだけでなく、エクスクルーシブでスタイルのあるクルマを求める人のための1台でもある」と述べる。
デザインディレクター、ヘンリック・フィスカーは「アストンマーチンはシャープな線や強烈なパワードームを持つ最先端のデザインではない。ボディはエレガントに、おだやかに流れる曲線で描かれる。調和を欠いたボディビルダーのような無骨さではなく、しなやかで鍛えられた肉体だ」と語る。
続けて、「最新テクノロジーもDB9においては重要な意味を持つ。しかし、アストンマーチンが最新テクノロジーを投入する目的は、運転する歓びを高めるため。車内でコンピューターゲームをする、Eメールを送る、そういったことのためにアストンマーチンを買う人はいない」
今後全てのアストンマーチン車はは英国ゲイドンの新設工場で開発及び製造され、DB9はこの工場で生産される最初のモデルになる。