25kmのカーチェイス、容疑者はJRトンネルに…

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7日午後、福岡市内から覆面パトカーに追跡されてきた不審車両のドライバーが、福岡県篠栗町でクルマを捨て、JR篠栗線(通称:福北ゆたか線)のトンネル内に走って逃げ込むという事件が起きた。捜索のために列車8本が運休するという騒ぎになったが、男の行方はわかっていない。

福岡県警・交通機動隊の調べによると、発端となる事件が起きたのは7日の午後3時ごろだという。同隊の覆面パトカーが福岡市中央区天神の路上で偽造ナンバーを装着した不審なクルマを発見した。

隊員はこのクルマに停止を命じたが、クルマはスピードを上げて逃走を開始。信号を無視して進行した際、途中で2台のクルマに接触し、うち1台の運転手に軽傷を負わせるという事故も起こした。

警察では最初に発見したパトカーの他、別のパトカー1台と白バイ4台、県警のヘリコプター1機が増援に加わり、不審車両の追跡を継続した。

しかし、クルマはそのまま25kmほど逃げ続け、福岡県篠栗町まで走ってきたところで運転していた男はクルマを捨て、道路と隣接して走るJR篠栗線の線路に逃げ込んだ。男はそのまま線路を走って逃げ、全長4kmの篠栗トンネル内に逃げ込んだ。

警官10人が男の後を追跡したが、事故を起こす可能性が高いことからJR九州に対して運転中止を要請。JRがこれを応諾した5分後には警察官全員がトンネル内に突入した。だが、トンネル内の全長が長く、当然ながら真っ暗闇であることから男を見失ってしまった。

逃走に使われたクルマは、車台番号から今年8月に前原市内の民家前で盗難されたものと確認されたが、接触事故を繰り返したためか、左前輪がパンクしており、偽造ナンバーが付いていたはずのバンパーもすでに脱落していた。

警察では逃げた男を窃盗と道路交通法違反(ひき逃げ)の容疑で追っている。現場のトネルは全長が長く、工事用の退避施設もあることから、男がこうした事情を熟知した上で逃げ込んだ可能性も高いという。

《石田真一》

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