日本道路公団(JH)の藤井総裁はまた「作成したはずの財務諸表がどこにもない、というのは全く不思議な気がする」とも述べ、財務諸表を見たり、作成したと答えた職員を対象に調査を続ける考えを示した。
ただ、監察室が行った今回の聞き取り調査結果についても「単なるインタビューの寄せ集め」、「都合の悪い情報を隠していてもわからない」と報道陣の評判は最悪。「聞き取り調査したというなら、その記録をすべて開示してもらいたい」と報道陣が要求したのに対し、JHは「今回お配りした資料(調査概要などが箇条書きにされている紙)をもって説明としたい」と拒否した。
こんな調子では、再調査結果の結論も目に見えている。「これだけ社会的に問題を投げかけているのだから、徹底的な調査をすることにした」(藤井総裁)と意気込んで始めた調査だが、かえって“疑惑”という火に油を注ぐ結果になったようだ。