事故直後と捜査段階の証言が異なる---不起訴不当

京都検察審査会は15日、1998年11月に京都府向日市内で発生した軽自動車と原付バイクが関係する交通死亡事故について、京都地検が不起訴にしていた軽自動車の運転手について、不起訴不当とする議決を行ったことを明らかにした。

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京都検察審査会は15日、1998年11月に京都府向日市内で発生した軽自動車と原付バイクが関係する交通死亡事故について、京都地検が不起訴にしていた軽自動車の運転手について、不起訴不当とする議決を行ったことを明らかにした。事故当時の証言が二転三転しており、整合性に欠けることをその理由としている。

問題の事故は1998年11月14日、向日市内の市道で発生している。当時18歳の男性が軽自動車を運転中、前方を走っていた原付バイクを追い越そうとしたところ、このバイクが三叉路の手前で突然右折を行おうとした。軽自動車はバイクが右折するとは思っておらず、バイク斜め右方向から追突。バイクは転倒し、この際に運転していた26歳の女性が頭を強打して死亡している。

京都府警・向日町署は男性を業務上過失致死容疑で逮捕・送検したが、この男性は「バイクはウインカーを使用しておらず、右折するとは思わなかった」と強固に主張。検察は「男性側にバイクが右折するという予見性はなく、被害者がウインカーを使用していたと示す客観的な証拠も無い」として男性の主張を認め、不起訴の処分とした。

しかし、被害者の遺族は「男性は急ブレーキを使い、回避を試みたと証言しているが現場にブレーキ痕は残されていない」、「事故直後は“ウインカーを使用していたが、突然曲がってきたので割けきれなかった”と供述しており、“ウインカーを使用していなかった”とする捜査段階での供述内容とは大きく異なる」などと主張。京都検察審査会に不起訴不当の訴えを起していた。

検察審査会では「ブレーキ痕が現場に残されて無い」こと、「事件直後の証言と、捜査段階の証言に大きな食い違いがあり、男性の証言が整合性に欠ける」ことを認定。事故の原因は進路の安全確認を怠った男性側にある可能性が高いとして不起訴不当の議決を15日までに行ない、結果を京都地検に伝えた。

京都地検では「議決の内容を吟味し、今後の方針を決めたい」とコメントしている。
《石田真一》

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