GPS発信機で盗難バイク発見!! 窃盗団摘発なるか

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14日未明、兵庫県加古川市内の新聞販売店から業務用のバイク4台が盗まれるという事件が起きたが、このうちの1台に取り付けられていたGPS連動の防犯用発信機から保管場所の位置を特定し、他の場所で盗まれたと思われる6台を含む合計10台のバイクを発見したと兵庫県警が明らかにした。

兵庫県警・加古川署の調べによると、事件が起きたのは13日深夜から14日未明に掛けての数時間だという。加古川市平岡町にある新聞販売店から「配達用のバイク4台が盗まれた」と警察に通報が寄せられた。

警察では県内で頻発している新聞配達用バイクの盗難事件と断定したが、盗難されたバイクのうち1台にGPS連動の防犯用発信機が取り付けられていたことが判明。新聞販売店の店主が警備会社を通じて捜索依頼を行ったところ、加古郡稲美町内にこのバイクがあることが判明した。

警察では警備会社と連携し、バイクが所在していると示す稲美町内の倉庫を捜索したところ、倉庫内に置かれていたワゴン車2台の車内からそれぞれ5台ずつ、合計10台の配達用バイクが発見された。

うち4台は届け出のあった新聞配達店から盗まれたものとわかったが、残る6台については警察で押収し、所有者を調べるとしている。警察では倉庫の所有者の所在確認を急ぎ、窃盗事件との関連も調べる方針だ。

兵庫県内では新聞配達用のバイクをターゲットとした盗難事件が相次ぎ、これまでに330台あまりの被害が出ている。盗難被害が頻発しているのは神戸を中心とした人口密集地帯で、警察が確認しているだけで74件の被害が出ている。

逃走ルートが限られるため摘発される危険性が高い淡路島や、一店舗あたりの台数が少ない山間部の但馬、丹波では被害が出ていないというのも特徴のひとつで、犯行グループは一度に十数台の盗難という効率を重視しているものとみられる。一度の犯行で最多の被害は5月に起きた姫路市の事件で、この際には23台が一気に盗まれている。

ベトナムなどの東南アジア圏で人気が高い特定車種に被害が集中していることから、警察ではこうした地域への密輸出を狙う大規模な窃盗団が関与しているとの見方を強めてきたが、今回摘発した倉庫やクルマの所有者などから何らかの糸口がつかめるのではないかと県警では考えているようだ。

《石田真一》

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