群馬県警は24日、今月14日深夜に高崎市内で発生した死亡ひき逃げ事件の容疑者を逮捕し、23日までに前橋地検高崎支部に送検していたことを明らかにした。容疑車両は事故直後、放火された状態で発見されており、警察ではこの男が証拠隠滅を図ったとみて厳しく追及していく方針。
群馬県警・高崎署によると問題の事故は今月14日の午後10時30分ごろに発生した。高崎市貝沢町の市道(通称:高崎北環状線)で、道路を横断しようとしていた50歳の男性が猛スピードで突進してきたクルマにはねられ、脳挫傷などが原因で死亡した。乗用車は現場で止まらずにそのまま逃走。警察が死亡ひき逃げ事件として捜査していた。
翌日、藤岡市立石の烏川河川敷でガソリンのようなものを撒かれて燃やされた乗用車が発見され、破損状況などから死亡ひき逃げ事件の容疑車両と判明。さらには今年9月上旬に高崎市内の駐車場から盗まれていたクルマだということもわかった。ただし、ナンバーは別のクルマのものに張り替えられており、警察では自動車窃盗の常習者が犯行に関わっている可能性が高いとして捜査を続けてきた。
捜査の結果、35歳の男が事故直前によく似たクルマに乗っていたことを目撃されていたことが判明。足取りを追った結果、21日午前に安中市内のホテルにいるところを発見し、道路交通法違反(ひき逃げ)と業務上過失致死容疑で逮捕した。この男は逮捕時にも別の盗難車を使用しており、こちらのクルマもナンバーが張り替えられていた。
警察では取り調べを進めているが、ひき逃げと車両放火については「自分は関与していない」と容疑を完全否定している。今後は窃盗容疑についても追及していく方針。