愛知県警は6日、現金やガソリンを奪うため、女性の運転するクルマをターゲットに自動車盗難を繰り返していた33歳の男を潜伏先で発見、前日の5日に逮捕していたことを明らかにした。判明しているだけで数件の被害があるという。
愛知県警の調べによると、この男は今年の夏ごろから追突事故を故意に起こし、自分がぶつけた前車のドライバーに「ブレーキランプが点灯していなかった」と言いがかりをつけるという手口でクルマの盗難を重ねていたとみられる。前車のドライバーを巧みな言動でクルマから降ろし、運転席に乗り込んで「ブレーキランプが点いているかどうか自分で確かめてください」と言い、ドライバーが後部に回ったことを確認すると、クルマを急発進させてその場から逃走するというものだった。
ターゲットになるのは女性で、車内にハンドバッグなどを残したままクルマから降りているため、クルマと現金の両方を盗まれてしまうというケースが多発していた。女性はクルマのプレーキランプが切れていると言われても、メカに弱いために抗弁できず、男要求にそのまま従ってしまったらしい。
事件が多発していたのは愛知県の東部で、警察ではこの付近で聞き込みなどを重点的に行った結果、いつも違うクルマに乗っているという33歳の男がいるという情報をキャッチ。自宅近くの潜伏先で男を発見、逮捕している。
警察が把握しているだけで同様の被害は十数件起きているが、男はこのうちの5件程度については自分の犯行であることを認めており、「ガソリンとカネを盗むためだった」と自供しているようだ。