気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール
2002年10月9日付
●「中国カー」戦国時代、「成長カード」は乗用車、年収の3倍でも買いたい(朝日・12面)
●トヨタ、中国「市場1割狙う」(朝日・12面)
●伊フィアット自動車部門、8000人規模の削減へ「GM買収」観測も(朝日・13面)
●西海岸湾岸封鎖の影響、三菱自動車のイリノイ工場の操業一時停止へ (読売・10面)
●日産ディーゼル、除雪トラックをOEM (読売・10面)
●日本経団連「不祥事でも除名も」企業行動憲章改訂 (毎日・8面)
●高齢ドライバー「自分は大丈夫」という前に (毎日・13面)
●タクシーにもラッピング広告、都審議会が導入検討へ (毎日・22面)
●都職員、来年のディーゼル車規制で運転手にチラシでPR(毎日・22面)
●日産、新型「キューブ」おしりは左右非対称(東京・8面)
●鉄鋼値上げ交渉正念場、自動車各社受け入れに含み(産経・11面)
●日産、手元資金絞り負債を圧縮、多通貨型の借入枠2000億円に拡大 (日経・11面)
●ホンダ系列のユタカ技研、9月中間決算で純利益12億円の見通し(日経・18面)
ひとくちコメント
宇宙から飛んでくる素粒子「ニュートリノ」という新しい学問分野を築いた小柴昌俊・東大名誉教授が今年のノーベル物理学賞に輝いた。きょうの全紙が一面トップなどで大きく取り上げているが、経済面ではトヨタの中国での現地生産開始の話題が目立つ。
なかでも朝日は「中国カー、戦国時代」というタイトルで、日米欧の有力自動車メーカーの中国市場での現状と、今後の取り組みを分析した現地レポートを全面割いて報じている。読売はトヨタが中国・第一汽車と合弁で販売会社を来年にも設立すると報じれば、日経は、中国に1000億円投資して新車開発に乗り出す話題が中心だ。
産経は「中国市場やっと一歩」とやや皮肉っぽい見方で、出遅れ挽回に個人ユーザーの開拓に力を入れるとし「2010年に中国市場でのシェアを10%目指す」(豊田章男常務)というコメントを取り上げている。これは豊田章男常務が頂上を征服するためのノルマとも受け止められる。
石橋を叩きながら本格参入したトヨタの中国市場でのこれからの動きが興味津々だ。