車載用ハンズフリーデバイスメーカーであるケンブリッジ・シリコン・ラジオ(CSR)は、現在開発中のブルートゥース準拠チップのうち、『BlueCore-External』の動作温度が−40℃から+85℃となり、ブルートゥースの仕様を上回ったことを明らかにした。車室内の過酷な環境に対応することになり、今後様々な機器への採用が予想される。
ブルートゥースはエリクソン、ノキア、IBM、東芝などが1998年に提唱し、世界で1800社が参加しているグローバルな次世代の無線通信規格。理論上の通信速度は7.2MB/秒で、携帯電話のハンズフリー装置や、カーナビに接続するコンテンツサーバーとの通信に利用するといったことが考案されている。
これまでは機器に搭載される部品類の動作温度が家庭用電気製品並みとなっており、寒冷地に一晩置かれたクルマや、あるいは真夏の炎天下に駐車したクルマに搭載された機器が、クルマの発進と同時に使用可能になるという保証は無かった。今回CRSの開発したチップはこれを軽々とクリアしており、下は摂氏−40度から上は+85度まで(正常動作は105度まで確認)しっかりと動作することが確認された。
車載用のブルートゥース機器を開発する上で、これまでは部品の動作温度が問題となっており、今回の新チップによって機器の開発も加速していくことは間違いないだろう。