誤進入1日100件---高速道路の新開通でトラブル多発

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日本道路公団は1日、先月21日に一部区間が開通した四国横断自動車道(高松自動車道)の板野インターチェンジ(IC)で、誤進入によるクレームが利用者から相次いでいる実態を明らかにした。神戸淡路鳴門自動車道から走ってきて、一つ手前の鳴門インターチェンジで降りるはずだったクルマが、新たに設置された鳴門の出口を見落とし、横断道に入ってしまうためだという。

本州から四国へのアクセスルートである神戸淡路鳴門自動車道と、四国横断自動車道の一部区間である高松自動車道を結ぶ「鳴門〜板野」間は先月21日に開通し、本州と高松までが高速道でダイレクトに結ばれることとなった。ところがこれまで「神戸淡路鳴門自動車道の終点であった鳴門IC料金所」は、21日以降は「神戸淡路鳴門自動車道の通行料を精算し、高松自動車道へ向かうためのジャンクション(JCT)料金所」となり、これがトラブル連発の原因となった。

従来の出口料金所が中継料金所となったことを知らず、本来は鳴門で高速道路を降りるはずのドライバーがJCTを通過し、新規開通区間を通って板野ICまで「連れて行かれてしまう」という事態が多数発生したのだ。鳴門で降りる場合には、新たに設置された出口に向かう必要があるが、習慣から旧出口方向にある「高松道直進」の標識を無視して進入してしまうようだ。

板野ICでは開通から10日が経過した現在でも1日あたり100件近い誤進入が報告されている。鳴門−板野間は約10km、普通車で450円の通行料が発生するが、もちろん誤進入とはいえこれが免除されることはない。そのため料金所の職員に「お前らの宣伝が足らないのが悪い」と猛烈に文句を言うドライバーも後を絶たない。

公団では「“鳴門出口は左車線”の表示も、“出口”の表示もある。また、“高松道直進”の看板もあるのになぜか見落とされてしまう」と困惑気味。看板は乱立させても注意力を散漫させるというデータもあり、過剰な枚数の設置もできないことから、ドライバーの慣れに期待するしかないのかもしれない。

《石田真一》

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