愛知県警非行集団対策課は22日、県内で開かれる夏祭りイベントから暴走族を排除するという方針を明らかにした。特攻服を着用し、示威活動を行うグループが対象で、同課が中心となった取り締まりを行なっていくという。
愛知県内の暴走族グループは大規模な夏祭りを示威活動の場としている。18歳を迎えたメンバーの引退式や、新規加入メンバーの認定式、グループリーダーの交代などは全てこの時期に集中させている。
県警ではこうしたイベントを行なう暴走族の集結を封じ込めるため、夏祭り会場の周辺道路で大規模な検問を行うなどの対策をこれまでも行なってきた。しかし、昨年は犬山市で行なわれた花火大会に乗じて行なわれた引退式に参加する暴走族メンバーは、道路が使えないために電車などの公共交通機関を使って集合。往路はバラバラに集まってくるために大きな混乱は無かったが、復路は全員が一緒に帰るために大パニックとなった。電車の中で花火を打ち上げたり、走行中にドアを開けるなど大暴れを行い、さらには敵対グループと殴り合いのケンカに発展するトラブルも起き、5人が器物損壊容疑で逮捕される結果となった。
こうしたトラブルを未然に防ぐため、警察では「特攻服で祭り会場にいることを確認したら原則逮捕」という方針を決め、春から暴走族に予告してきた。また、祭りを主催する自治体へも暴走族の集結を確認した段階で110番通報を行なってもらうなど、徹底排除に向けた協力を要請している。