荷台脱落の原因は整備を怠っていたから--整備士2人に厳しい判断

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2000年7月、新潟県柿崎町の国道8号線を走行していた4トントラックの荷台部分が突然落下、対向車線を走っていたクルマに直撃して運転者を死亡させた事故が起きたが、このトラックの整備を担当した業務上過失致死で略式起訴されていた2人の整備士に対し、高田区検察庁は17日、「整備不良が事故の原因となった」と判断し、それぞれに罰金50万円の略式命令を言い渡した。

この事故は2000年7月28日、新潟県柿崎町内の国道8号線を走行していた4トントラックの荷台が突然ずり落ち、対向車線側に落下。たまたま現場を通りがかったクルマに直撃し、運転していた当時56歳の男性が死亡したというものだ。トラックの運転手が業務上過失致死容疑で逮捕され、警察がトラックを押収して事故の原因を調べていたが、その結果、車体と荷台を固定する34本のボルトのうち、実に30本が腐食が原因で破断している状態だったことがわかった。

このトラックは事故当時には購入後10年を経過しており、最終の車検は同年3月に行われていた。しかし、整備を担当していた整備士は荷台を固定するボルトのチェックを怠っており、これが事故を誘発する原因になったと警察は判断を下した。このため、整備士2名についても業務上過失致死容疑で略式起訴していた。

事件を再捜査していた高田区検でも「事故の原因は整備不良によって作り出された」と判断。2人に対して50万円の罰金支払いを求める略式命令を出すことに決めたという。

《石田真一》

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