首都高速道路公団は24日、首都高速の各路線に設置された高架橋の橋脚7700基のうち、老朽化の進む2000基について調査を行ったところ、およそ560基に1400カ所以上の亀裂が発見されたことを明らかにした。
首都高速の高架部を支える橋脚は約7700基あると言われている。公団では1995年の阪神・淡路大震災以後、老朽化した橋脚をチェックし、耐震補強工事などを実施しているが、今回のトラブルはその過程で発見されたという。検査対象となる橋脚は2000基あまりだったが、全体の28%にあたる560基で1400カ所以上の亀裂が発見された。
亀裂の大部分は軽微なものだったが、250基については長期の荷重が原因で橋脚自体が変形したことによって生じる疲労亀裂が確認されており、最も大きいものでは亀裂の長さが1.5メートルに達していた。
こうした疲労亀裂が生じた橋脚を放置しておくと、大地震のような突発的な過大荷重に耐えきれずに崩壊する恐れがあることから、今年1月末までに亀裂を埋めた上に鉄板を巻くなどの緊急措置を行ったとしている。
首都高速では24日もトンネル壁面のタイルが崩落するなど、老朽化が原因とみられるトラブルが相次いでいる。