徳島県警監察課は24日、今月2日に飲酒運転による事故を起こし、4人に軽傷を負わせた徳島東署の刑事課に所属する32歳の巡査部長に対し、停職1カ月の懲戒処分を言い渡していたことを明らかにした。本人には前日の23日に処分内容を言い渡したとしている。
この事故は2日の午前0時ごろ、徳島市昭和町の県道交差点で、信号待ちをしていたタクシーや軽自動車に後方から来た乗用車が追突。4人が打撲などの軽傷を負ったというもの。後の調べで追突したクルマを運転していた人物が徳島東署の警察官であること、事故当時は酒気帯び未満(呼気1リットル中、アルコール0.15ミリグラム含有)での飲酒運転だったことが明らかになった。
徳島県警ではこの事実を公表したものの、巡査部長の個人名などについては、道交法規定の酒気帯び量未満であることや、プライバシーへの配慮を理由に公表を避けてきた。しかし、この0.15ミリグラムというアルコール量は、今年6月以降は道交法改正によって、酒気帯び運転と認定される数値であり、その際に起こした人身事故は危険運転罪の処罰対象となるというのは既報のとおりだ。
県警ではこの巡査部長を業務上過失致傷容疑で検挙しているが、内部処分については逮捕当時から「検討を重ねたい」として、明言を避けてきた。しかし、市民から県警へ対してのクレームが相次いだことなどを受け、懲戒処分の適用を決めたという。
巡査部長本人に対しては停職1カ月、直属の上司である37歳の警部補(徳島東署刑事1課の係長職)についても所属長注意処分の懲戒処分を言い渡している。