低運賃で知られ、関西を一大拠点としてタクシーを運行するエムケイは、現地のタクシー会社と業務提携する形で地方都市にも積極展開していく方針を明らかにした。その第一弾となるのは長野県長野市で、すでに地元の会社と協議を開始しているという。今年2月にタクシー業務が「免許制」から「許可制」へと規制が緩和され、安全基準などで一定の要件を満たせた場合、原則として参入が自由になったことの一環。
エムケイが業務提携を行うとしているのは、長野市を拠点とする地元企業の中央タクシーで、クルマと営業所は双方で独自に用意するが、電話での配車を受け付けるコールセンターにエムケイが相乗りする形となる。地元企業が築いてきたインフラを利用することで、間接部分の経費を丸ごとカットすることが可能となり、エムケイとしては格安運賃を実現できる。
中央タクシーはエムケイと共通のタクシーチケットを発行し、全国的となったエムケイの知名度を借りることで、地元タクシーとしては一歩上の立場になれる。もちろん両社の住み分けは必要だが、そのあたりは進出後に詰めていくとしている。
エムケイでは当初20台前後の台数でスタートし、その後は100台程度まで拡大したいとしている。ただ、需要と供給のバランスが維持できるのかどうかは別問題で、そこをエムケイはどうクリアしていくのだろうか。