気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年3月28日付
●いすゞ、賃金カットで、ローン返済困った社員に緊急融資(朝日・2面)
●三菱自動車、名実ともに外資系に、新社長にエクロート氏就任発表(毎日・10面)
●自工会調べ、2月の自動車生産前年割れ(毎日・10面)
●日石三菱、ガソリン3円値上げ、GS店頭波及は微妙(産経・9面)
●日本道路公団、高速道のハイオクを値下げ(産経・9面)
●ロボのある暮らし、ロボテックス2002、きょうから横浜で開催(読売・13面)
●グループ資金を一元管理、トヨタ、日産、ソニーなど有力企業相次ぎ導入(日経・3面)
ひとくちコメント
経営再建中の三菱自動車工業が東京・丸の内の「三菱村」の一角にある東京會館で記者会見を行い、トップ交代人事を正式に発表した。きようの各紙も新社長に就任するダイムラー・クライスラー出身のロルフ・エクロート氏を人物コラムなどで大きく取り上げている。
「名実ともに外資系に」(毎日)、「再建計画実現へ一切妥協しない」(東京)、「トラック事業再編カギ」(読売)、「社内改革推進で方針を明確化」(産経)などと、会長になる園部孝社長の発言とともに会見内容を紹介している。
なかでも、興味深いのが「会社の男性偏重が気になる。女性だけの開発チームを作って、女性向けの車を売り出したい」(朝日)というエクロート氏のコメント。三菱では4月から成果主義を柱とする新人事制度を導入することになっているが、語学堪能は当然、有能なキャリア女性を管理職に抜擢し、デザイン・設計部門などにも積極的に登用していくという。そう言えば、マツダの歴代の外国人社長も日産のゴーン社長も「女性パワー」を再建の切り札として活用してきている。