PHSで位置と応急処置を案内---救急車から新サービス

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東京消防庁は18日、通報を受けて現場に向かっている際、車内に搭載したPHS(簡易型携帯電話)を使い、通報者に対して応急処置の方法や、到着までの残り時間などを教えるサービスを今年4月から導入することを明らかにした。

119番通報を行ってから、救急車が現場に到着するまでの時間は最短でも5分と言われているが、この間に気道確保などの応急処置を施すと生存率は確実にアップするということは広く知られている。特に幼児や老人が食事をしている際、のどに何か異物をつまらせたというようなケースでは、迅速な対応を行えば命を救えることが多い。

このため東京消防庁では、救急車の車内に搭載してあるPHSを活用。救急車が到着するまでの間、通報者に対して適切な応急処置の方法や、現在位置などをアナウンスするという制度をスタートする。同様のものは指令センターの職員がこれまでにも行ってきたが、患者を搬送する救急車のスタッフが行うことで、患者の状態をリアルタイムで把握し、搬送中の処置に役立てることが狙いだという。

こうした電話連絡の手段を搭載するのは全国でも初めてとなるが、救命救急士の気管内挿管問題など、現行法に遮られて使えない処置も多い。有効な手段が使えるような法律の改正も望みたいところだ。

《石田真一》

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