【新聞ウォッチ】三菱自動車、新人事制度導入で“ごますり管理職”一掃へ

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2002年3月5日付

●トヨタ、ポーランドで新たにエンジン生産(産経・8面)

●三菱自工、4月から新人事制度、年功的加算を廃止、成果と連動徹底(産経・9面)

●マツダ、中国の専売店倍増、年末まで50店に(読売・10面)

●コラム・直球曲球、鈴木孝男・自工会副会長「コピー防止向け満足気」(読売・10面)

●F1初参戦、佐藤闘志失わず、不運の中光った可能性(読売・27面)

●コラム・回転いす、園部孝・三菱自工社長「コーヒー店を見習う」(日経・11面)

●フルキャストなどが自動車生産を請負(日経・15面)

ひとくちコメント

三菱自動車が4月から新人事制度を導入する。きょうの産経によると、部長以上の管理職を対象にこれまで以上に個人の成果との連動を徹底させ、「参与」「主幹」等の「社内資格」を廃止、資格が上がれば賃金も連動して上がる年功序列的な加算給をやめる。会社が期待する成果とその達成度だけで賃金が決まるように改めるという。

いわゆるクレーム隠し事件の温床にもなっていた上司にこびる“ごますり管理職”を一掃させ、一連の社内改革のスピーアップを狙うようだ。たしかに、これまでの三菱の社員の名刺には、参与、主幹のほか、主査、チームリーダーといった肩書の乱発で、上下関係が実にわかりにくい。それが改められるのはいいことである。

さらに、三菱では上司による役割の評価だけでなく、同僚や部下にも評価させる「360度評価」も実施するというが、ただ、成果主義の導入が必ずしも“ごますり社員”を排除することにはならない。上司にも部下にも高く評価されるということは、逆に、内向き社員を育てることにもなりかねないからだ。しかも、賃金カットが前提の成果主義はかえって有能な社員を失うことにもなるだろう。

《福田俊之》

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