大阪府警は11日、豊中市内で9日発生した死亡ひき逃げ事件の容疑車両が、7日深夜から行方不明になっており、11日に遺体で発見されたトラック運転手が配送に使っていたものであることを明らかにした。この運転手は8日に頭蓋骨陥没が原因で死亡したと見られており、ひき逃げ事故はこの運転手を殺害した犯人が逃走中に起こした可能性が高くなった。
ひき逃げ事故は9日未明に豊中市内で発生した。近所に住む57歳の男性がトラックにはねられて死亡したもので、容疑車両は止まらずに現場からそのまま逃走したというもの。大阪府警では死亡ひき逃げ事故として捜査していたが、同日の午前9時ごろ、現場から2キロほど離れた路上でこのトラックを発見。左前部に何かが衝突したような痕跡があり、容疑車両とほぼ断定した。
ところが事態はここから急展開を見せる。このトラックを運転していたドライバーは7日から行方不明になっており、トラックを止めて仮眠していたと思われる場所からは大量の血痕が発見された。その後、箕面市の山中からビニールシートに包まれたこのドライバーの遺体が発見され、司法解剖の結果、8日に頭蓋骨陥没などの外傷が原因で死亡していた可能性が高くなった。
警察では、何者かがこのドライバーを殺害して死体を山中に遺棄後、今度は死亡事故を引き起こしたものとみて犯人の行方を追っている。