安田火災海上保険は31日、2001年9月期の単独中間決算を発表した。同時多発テロの発生などによる株価の大幅下落が直撃し、保有している株式の時価が下落したことがその要因。同社が赤字決算となるのは、1947年以来のことだとしている。
同社の発表によると、当初予想していた中間期の経常損益は210億円の黒字だったが、これを435億円の赤字へ大幅な下方修正を行った。保有している株式の簿価が30%以上も下落し、資金運用に支障が出たためで、下落した株式に対する減損処理額656億円に達する見込みだという。
同社はこれまで黒字経営を続けてきたが、今回の株価下落でなんと54年ぶりの赤字決算となった。前回の赤字決算は戦後の混乱期などの影響からだったが、今回も発端は同時多発テロの影響による経済の混乱だ。