気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年9月12日付
●米中枢同時テロ「世界恐慌の引き金」心臓部NY金融マヒ (産経・6〜7面)
●フランクフルト自動車ショー中止の情報も (産経・7面)
●小泉首相、高速道路計画凍結に言及(朝日・12面)
●小泉首相、来年度予算で自動車重量税一般財源化の意向 (読売・4面)
●米トヨタ快走、ビッグ3ヘあと一歩、8月販売クライスラーに迫る(毎日・8面)
●フランクフルト自動車ショー開幕、時代は小型・低燃費(毎日・8面)
●ルノー会長が「指名」後任はゴーン氏(毎日・8面)
●ハーレーダビッドソンの新モデル、初の水冷エンジン採用(東京・9面)
●日産、トヨタ、ホンダ、台風で自動車部品届かず、工場生産を一時停止(日経・13面)
ひとくちコメント
悪い夢を見ているような昨夜(日本時間11日午後10時)発生した米国の中枢同時テロ。きょうの朝刊各紙は、ハイジャック機に衝突され炎上、崩壊するニューヨークの世界貿易センタービルのカラー写真とともに、信じられない同時テロの大惨事の状況を速報している。
米国に1万4500人ほど駐在している「日系企業の社員の安否確認急ぐ」(日経・社会面)のは勿論だが、産経が経済面で「不安隠せぬ輸出産業」と見出しを打っているように、米国の景気に左右される自動車メーカーなどの影響は避けられないだろう。
また、産経は「フランクフルトで開催中の欧州最大の自動車ショーにも大きな影を落とした」と報じており、米自動車メーカーがテロのターゲットになる可能性も否定できないため、ショーそのものの一般公開見直しや、最悪の場合、中止措置も検討するという。
さらに、「ドル急落、株下落など世界金融システムに暗雲」(朝日・経済面)と伝えているが、すでに、12日午前の東京証券取引所は17年ぶりに平均株価1万円を割り込んでいる。
米国フォードの生産工場も全面閉鎖に追い込まれたとのニュースも流れており、この前代未聞の事件は、世界経済を大きく揺るがす深刻な事態となっている。