GMでは数種類のピックアップトラックに一律500ドル(約5400円)のインセンティブ=販売店に支給される報奨金をつけ、同時にローン金利の値下げも提供する。これは6月のピックアップトラックの販売台数が1999年同月と比べて7%ダウンしたためのテコ入れ策。ピックアップトラックはメーカーにとってもっとも利益率の高い、いわばドル箱のような存在。GMではピックアップ1台あたりの利益を7000ドル(約76万円)と計上している。すでに大型セダンなどの生産工場ラインをピックアップや大型SUVに切り替え、増産、増モデルの体制をとっているGMにとっては、失ってはならないマーケットだ。今回のインセンティブも販売台数が前年割れしたことへの危惧から決定されたもので、これによって7、8月の販売台数を一気に盛りかえそう、という作戦。しかし環境問題からは常に悪者扱いされているピックアップと大型SUV、インセンティブだけで本当に需要をこれ以上のばせるのだろうか。
【調査レポート】米国におけるモビリティ市場調査~主要動向・プレイヤーおよびトランプ政権下における通商政策・環境規制~ 2025年9月1日 本レポートは、米国由来の主要プレイヤーを多角的に分析。GM、F…