【ETC傷だらけのスタート Vol. 2】運用を強硬開始しなければならなかった理由

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不具合発覚から、3ヵ月遅れでスタートしたETCだが、実はこの問題は根が深そうだ。というのもETCのモニター用の車載器が、この段階になっても、モニター参加者全てに行き渡っていないという情報があるからだ。

ETCの整備費用は税金でまかなわれているので、今後の予算確保のためには失敗は許されない。それでなくても予定より遅れが生じて、不信感が出ているのに、これが5ヵ月、半年と遅れたら今後の予算獲得に支障をきたすのは間違いない。

そこでモニター参加者全員に車載器が行き渡らないという準備もそこそこに、4月中のモニター試験に踏み切った。不具合発覚の際、車載器の生産にも手を加えたため、モニター開始までに参加者全員分の車載器の準備が間に合わなくなってしまった。

また、モニター試験は当初、日本道路公団(JH)が1万人、首都公団が5000人の予定だった。しかし、試験の遅れのため、参加者はJHが8000人、首都公団が3800人へと減少している。初期トラブルの際、ちゃんとした説明が無く、JHなどへ不信感を抱き、モニターを辞退した人などがいたことが減少の理由だが、複合的なトラブルが現在の状態を招いたともいえるだろう。

《レスポンス編集部》

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